HOME > インプラント > インプラントの基礎知識 > アンキロス インプラントの特徴
アンキロス インプラントの特徴
アンキロスのインプラントは、人体にとって親和性が高く異物になりにくい純チタン製です。純チタンは既に人工関節や人工心臓などに使われるなど、安全性の高い医療用材料としての実績があります。純チタンが拒絶反応を起こすことは、まず考えられません。
インプラントの表面はラフな仕上がりになっています。この粗い表面が骨の接合を容易にし(骨の被覆率70%以上)、治療期間を短くします。
スクリュータイプのメリットとしては、埋入が簡単なこと、周辺組織を傷つけないこと、骨との最大接触面積が得られることなどが挙げられます。そして、ネジ山の形態が段階的に変化し、先端に向かって徐々に深くなっているので、骨にかかる荷重が理想的に分散される設計になっています。インプラント装着後に歯を噛み合わせた場合、骨への負荷が安定しているのです。最初の1年間ではボーンロスが見られません(約90%)。
また、インプラントの歯根部と支台部の接合部が円すい形になっている点も大きな特徴です。円すい形であるため、適合精度が高く遊び(マイクロムーブメント)が生じません。接合部がルーズだと細菌の温床になってしまいますが、遊びがないため細菌感染や炎症が起きるリスクが少ないのです。わかりやすく例えると、通常のインプラントは丸首のセーターですが、アンキロスはタートルネックなので、細菌の侵入が防げると考えていただければいいでしょう。
そして、円すい形の接合部は神経や軟組織が入り込む面積が最大になり、インプラント周辺の軟組織が安定します。軟組織のボリュームが増すので血行もよくなり、咀嚼時の痛みも防止します。
インプラント周辺の軟組織の安定は、審美性の確保という意味からも重要です。歯肉が退縮したり軟組織が少なくなってしまっては(歯茎の土手がなくなった状態)、咀嚼機能しか残らなくなります。
インプラント周辺の骨の崩壊を招くのは、骨への過剰な負担や歯肉炎などであることが研究によってわかっています。アンキロスは上部構造体(歯冠部)に負荷がかかる段階で、骨の崩壊を減少させることが臨床によって明らかになっているのです。歯肉の退縮もわずか2%程度しか認められていません。歯茎の自然なラインが維持できるのです。
| インプラント基礎知識TOPへ戻る |