訪問歯科への想い
現在、高輪会グループの事業の約7割は訪問歯科ですが、今もっとも重要なのは、「本物の訪問歯科診療」のご提供です。訪問歯科といってもレベルはさまざまで、入れ歯の調整や抜歯など応急処置の範囲を超えないものや、口腔ケアはお口の中を歯ブラシで洗う程度のケースもあります。
しかし私たちが取り組んでいるのは、噛んで、食べて、飲み込むという摂食・嚥下機能の回復と維持・管理であり、そうしたことを含めた「本物の訪問歯科診療」のご提供を目指しています。
口腔ケアによってお口の中をきれいに保つことは、誤嚥性肺炎を予防し、高齢者に多い肺炎による死亡の減少につながります。口腔内視鏡を使った検査や、誤嚥を防ぎ、食べ物を胃に入りやすくする食べ物の加工方法のアドバイスといった取り組みも行っています。訪問歯科が担えることは、非常に広がってきているのです。
また訪問歯科は介護の分野に関わってきます。今後は、お口のリハビリなどを含めた、介護の一部としての展開が求められるでしょう。そうしたニーズに対応するための医院内の充実も欠かせません。
訪問歯科は、歯科医師だけでなく歯科衛生士も含めた専門家集団でありたいと思います。誤嚥性肺炎の予防はもちろん、お口から食べられるという喜びのためにも、これからも最大限の努力をしてまいります。